手
2017.06.25 Sunday 00:13
手を彫った。
手は顔の次に感情を表す部分だと気がついたのは
2年前に「白い時間」展で何かの行為に没入する人物像を彫っていた時だった。
それ以来、ある意味、手を彫る事と顔を彫る事が同列になり
表現したい感情や表情はひとつに込めればよかったので
人物像は顔を彫れば全身を作らずとも満足だった。
しかしどこかで手を、手だけを彫ってみたいとそう思っていた。
そして今回、顔を彫るように手を彫ってみた。
顔と同様に複雑な作りで、指先ひとつの方向で表情が変わってしまう。
緊張と対話。
これはまた奥深い。
パリでロダン美術館を訪れた時に、恐くて全身など見れずに
ただただ手だけ見ていたのを思い出した。
それだけでも圧倒的な彫刻だった。
days - -