彫刻の力

及川みのるさんの彫刻展を観に行った。
写真のような土でできた女性像を中心に展示されていて
一見すると聖女像や仏像に近い雰囲気を持っているのだが
実物を目の当たりにするとそれが見事に裏切られる。
ちょっと笑ってしまうのである。
クスっと。


しかし僕はこの展示に、訳も分からない間に癒されてしまった。


言葉や、思考を、軽々超えて
やってきてしまう。

そんな彫刻の力を感じた。

何か作りたくなった。
作ろう。







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フラクタル

山で採集したものを床の上に並べてみる。
森の中で見たときよりも、その輪郭がはっきりと浮かび上がり
造形、色彩、テクスチャー、肌触りは元の森のままにそこに在る。
これらは切り取られた森として今この部屋の中に入ってきた。















採集した物にさらに視点を寄せて観てみる。
一枚の葉にみる切り取られた森の全体像は消えて、別のものが現れる。
葉脈から風の音が聞こえ、樹皮はまるで火山岩の積もった稜線を見ているようだ。
山、森、木、葉、実。
これらの要素が相互に相似し合っていて、僕の視座によってその見え方が変わる。
採集物にみる森のフラクタル。











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散策

1月某日。

天気が良いので散策をする。
裏山から入り、しばらく登っていくと道が二手に分かれている。
一方の道は羊の牧場へと続く道。
こちらは何度も散歩道として使っているので見慣れた風景だ。
今日はもう一方のあまり入ったことがない道を進んでみる。

最近の運動不足の体には登り始めは少々きついが
温まってくると体が慣れ始めて楽になってくる。
と言っても大した山ではないし、今回は登頂よりも散策が目的。
気楽に進む。




エナガが羽を休めていた。
群れで生活しているのか、この近辺に数羽が枝から枝へ飛び回っていた。
他にもシジュウカラ、コゲラを観察。




別の日。

車で20分くらいの場所にある低山を散策。
鳥の巣を発見。何の鳥だろうか。

ある地点を境に、冷えた森の空気が肺に入ってくる。
地に落ちた枯葉の色や形に目を奪われる。
気に入った物は拾い集めながら進む。




コツコツコツと桜の木を叩く音。
コゲラが木の中の虫を食べている。
静かな森の中によく響く。

低山とは言いながらも程よく汗もかいたので
帰りに温泉に入って足の疲れをとった。








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