solo exhibition @ Galerie Metanoia [ PARIS ] --- 2018.6.08-6.14
PARIS2018

 

15日間のフランス滞在を終えて帰国しました。

3年振り2度目のパリでの個展では多くの方々に作品を観ていただき

様々な表現での感想と優しい言葉をいただきました。

通りすがりのムッシュやマダムがすっとギャラリーに入って来て

何の前情報のないフラットな状態で作品に感動してくれたことは僕にとって一番嬉しい事でした。

フランスの方々は自分の言葉というものを持っていて

自分がどう思っているのか、何に対して感動したのかを言語化しようとしてくれます。

残念ながら僕はフランス語ができずに、お互いに不慣れな英語での会話で

悔しい想いもしましたが伝わってくるものがありました。

3年前よりもっと自分に対してパリに対して踏み込みたいと考え続けてきましたが

終わってみるとまだまだ準備が足りないと感じます。

3年後、また機会があるならばさらに踏み込めるように日々鑿を研ぎたいと思います。

 

 

 

 

 

パリに10日間、その後プロヴァンスに5日間滞在し

多くの絵画・彫刻・建築に触れることができました。

3年前にも観たものが今の視点でみると全く違って見えることが新たな発見で

優れた芸術作品は見る人の視座に合わせて様々な場面を用意し

こちらが観ようとするならば寛容さで包み込むように受け止めてくれる力があるのだと感じました。

念願のルトロネ修道院の光の空間はやはり素晴らしく、シャガールの純度の高い絵に心奪われ

ブランクーシの具象の芯を持つ抽象表現に深く頷きました。

今回観たものを備忘録として3年後のためにもここに列記しておこうと思います。

 

ブランクーシ、ブールデル、ザッキン、マイヨール、ジャコメッティ、ロダン

シャガール、コクトー、ピカソ、フジタ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ユトリロ

モディリアーニ、ボルタンスキー、ロスコ、古代ギリシャ彫刻、古代エジプト彫刻

フランクゲーリー、セナンク修道院、ルトロネ修道院

 

 

 

 

 

今回のパリでの個展はギャラリー上り屋敷さんの企画で実現しました。

パリでの展示作品も含めた巡回展を6/30からギャラリー上り屋敷さんで開催します。

順次DMも発送いたします。

お時間合いましたらどうぞお運びください。

お待ちしております。

 

 

 

クロヌマタカトシ個展 「 気 配 」

 

日時:2018.6.30(土)〜7/8(日) 13:00〜19:00

場所:ギャラリー上り屋敷 東京都豊島区西池袋2-32-6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

days - -
存在と不在の間

 

僕の最近のテーマである「気配」という言葉。

目には見えないけれどそこに在るかもしれない、という曖昧極まりない言葉。

この言葉についての考察。

 

 

【気 配】・・・はっきりとは見えないが、漠然と感じられるようす。

        死んだり離ればなれになったりしても感じられる、その人の面影・名残。

 

 

気配と似た言葉で雰囲気、佇まいというものがある。

 

 

【雰囲気】・・・その場やそこにいる人たちが自然に作り出している気分。

        また、ある人が周囲に感じさせる特別な気分。ムード。

 

【佇まい】・・・立っているようす。また、そこにあるもののありさま。

 

 

辞書で調べてみると、

雰囲気はそこに存在している人に対して使われる言葉であり

佇まいはそこに存在している人や物に対して使われる言葉のようだ。

一方、気配はというと不在の人や不在の何かの事象に対して使われている。

 

雰囲気のいい人とは言うけれど、気配のいい人とは言わない。

佇まいのいいコップとは言うけれど、気配のいいコップとは言わない。

森の中で獣の気配がした、あの机にはおじいちゃんの気配が残っている、

最近は秋の気配を感じる、など気配が使われる場面には常に対象者は不在だ。

気配は目には見えないものに対して使われ、雰囲気や佇まいは目に見えるものに対して使われる。

 

ここで僕の作っている作品に戻ってみると、大きな矛盾が生じてくる。

作品は形あるものであるにもかかわらず、気配という言葉は形のないものに対して使われる。

気配という不在に宿るものを追いかけているにもかかわらず

作品は常に目に見える形で存在している。

この矛盾をどう説明すればいいだろうか。

 

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

days - -
entre existence et absence

 

 

 

パリでの個展まで2週間となった。

気配という曖昧な日本語を仏語で表すことができず

存在と不在の間、という意味の言葉を並べてみた。

あとは作品から感じてもらうしかない。

 

言葉と形。

どちらもある事象を断定し切り取るものだと思う。

それはある意味で一つの仮定に過ぎない。

発せられた言葉、あるいは書かれた言葉がいつどこで誰が何を思い用いたのか。

作られた形がいつどこで誰が何を思い作ったのか。

言葉と形はそれ自体には純粋な意味は無いのかもしれない。

前後の文脈、環境、感情、記憶、思考、、、

複雑な複数の要素を同時に内包する仮の器としての言葉と形があるに過ぎず

その中に入っている目には見えない何かを食べて味わってもらうことが

その言葉と形の存在意義なのだろう。

 

今年は一月から準備を重ねてきてもっとたくさんの作品が出来上がるはずだった。

けれど悩み考える時間、芽が出てくるのを待つ時間がいつもより長くなってしまった。

熟成され旨味が増したものになっていればと願うばかり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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